不定期連載 やなみんとわたし 第6回「逆に聞くけど」

カントリー5周年記念イベントの朝、とある所へ行ってきました。

SAYUMINGLANDOLL〜希望〜を観るために前日から東京に来ていて、今日は2014年11月26日ぶりの「一生のお願い」を使っての平日有休。通勤ラッシュの新宿駅を遠足気分で歩くのはなかなかの背徳感がありました。

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小田急の駅でモーコー。山手線やその他の電車と比べて小田急は時間の流れがゆっくりで、ホッと出来る感じがします。(関西人の個人的な印象です。) 同じ車両には移動時間を利用して勉強をしている女の子がいて、JKやなみんの幻影を重ねたりしました。神奈川県民は小田急をよく利用するんだろうか。藤沢駅江ノ島線に乗り換えると、外国人やカメラを観光の皆さんが増えて一気に旅行感。

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新宿から約1時間で片瀬江ノ島駅に到着。少し歩くと潮の香りが漂い、もうすぐ海や!というわくわく感。駅を出てすぐに観光案内所があり、マップをゲット。地図の入手はRPGの基本。とりあえず歩いて橋を渡れば江ノ島にたどり着ける模様。遠景には目指すシーキャンドル。

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地下をくぐって。

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ぐぬぬ、直進でいいんだろうか!?(あってた。)
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好天に恵まれ歩くのにちょうど気持ちがよく、江ノ島に来ることにして正解だったなぁと早くも思いました。非現実な平日。トンビがピュロロロと鳴きながら飛んでいて、やなみんとむすぶちゃんもトンビの話をしていたなぁと。カメラ持ってきたらよかったなぁ。

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江ノ島に上陸。朝早いこともあり、人はまだまばらでした。(帰りは平日にも関わらずいっぱいになっていました。) 鳥居をくぐったところが弁財天仲見世通り。

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まず発見したのは、丸焼きたこせんべいの「あさひ本店」さん。並んでいたので帰りにしようとスルーしましたが、登って行った先の亀ヶ岡広場という所に同じ系列の江ノ島頂上店があり、そちらの方が比較的空いていたのでそこで食べました。むすぶちゃんみたいなのがデカイのが来ると想像していましたが、4分割のコンパクトな状態で提供いただきました。思ったより薄くて軽く頂ける。ビールが欲しい。 

 

次に見つけたのは、お饅頭とアイスもなかを食べていた「紀の国屋本店」さん。

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もなかの形(ホタテ、ハマグリ、サザエ)と、アイス(バニラ、抹茶、小倉)をそれぞれ選ぶスタイルで、サブウェイやスタバといったカスタム系の注文に苦手意識を持っているわたしはいささか緊張しました。道の隅で動画を再確認し、サザエのバニラを慎重に注文。サザエは突起部分があるので口を大きく開けなければならず、ホタテ、ハマグリに比べ難易度が高いと感じました。やなふな席はおば様が寛がれていましたが、お店の方が外の長椅子に座らせてくれました。やさしい。歩いて暑かったので甘いもの食べてHP回復。

 仲見世通りを抜けると階段とエスカー乗り場があり、階段でも上まで行けるようですがエスカーとシーキャンドルのセット券を購入。

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エスカーは1区から3区まで3本あり、辺津宮中津宮、奥津宮と、三社を回ることができます。来る前に調べると江島神社は三姉妹の神さまを御神体としていて、三姉妹的には制覇するしかないだろうとそれぞれ拝んできました。

1本目のエスカーの登ると三姉妹の末っ子「辺津宮」。

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ここは銭洗白龍王を祀る金運アップの銭洗い池があります。お札を洗ってらっしゃるご婦人がいて、お金ビショビショなったらどうやって持って帰ったらいいんやろう...と判断に迷った私は小銭を洗い、お賽銭箱の投げ入れには2回中2回失敗しました。自分を信じれば大丈夫だと、やなみんが言っていたのでたぶん大丈夫。あとは水に濡らすと字が浮かび上がるおみくじ、水琴窟などもありました。紫色の貝殻のお守りを買いました。

 

2区のエスカーを登った先が「中津宮」。真ん中のお姉ちゃんの無病息災を祈ってきました。

奥津宮だけ3区のエスカーを降りてからだいぶ歩き、さすが長女の威厳...と畏怖の念を抱きましたが、その道中にある「山ふたつ」という絶景スポットが天国のような美しさで、あと「八方睨みの亀」という絵があり、どちらも見ごたえがありました。

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肝心のシーキャンドルは、見えてるけど近づき方が分からず、係の方に尋ねると3区のエスカーを降りた付近にある「江ノ島サムエル・コッキング苑」という庭園に入場した先とのことでした。(セット券にはここの入場料も含まれています。)

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ガラス張りのエレベーターを登り、シーキャンドルの展望台へ。

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柱に銀色の吊金具が見えているのはこの1カ所だったので、場所の特定に成功。(執念。)

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あの日の2人が見ていた景色。

そこから「逆に聞くけど」の場所にどう行くのか分からず、ぐるぐるしていると階段を発見。いよいよ外の展望フロアへ。(悪天候の場合は登れないそうです。)

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ついに。

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静かで心地よい風の吹くこの場所で、二人はどんな未来を思い描いていたんだろうな。

 

梁川さんがノスタルジーを感じられた旧市街も散策しました。

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民家が多く、ここ歩いて大丈夫なのか?という不安。猫がたくさんいました。やなふなが昼食をとった「食堂いのうえ」さんはお休みでした。

 

二人が(たぶん)絆を深めたこの場所に来ることで、私も少しだけ心の距離を縮められた気がしました。

 

叶わない夢でも、ずっと思っています。

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不定期連載 やなみんとわたし 第5回「Go For The Future」

やなみんへ

こんばんは。日に日に寒くなってきましたが、冷え性の方は大丈夫ですか?あったかやなみんで乗りきってね。さて、今日はうれしいご報告があって、こうして文章を書いています。 

先週の11月5日、カントリーの5周年のお祝いに行ってきました。「生きてるうちにカントリーの単独に入りたい」という夢をついに叶えることができました。

もうね、すごかった。この世のうれしいこと、たのしいこと、うつくしいこと、大切なことを、ぜんぶ集めたらこの形になると思いました。何もかもが新鮮で。ちょっと長くなりそうですが順を追って話させてください。(ファンは推しに似るというので喋りだすと止まらないのは仕方がないよね。)

まず、開演前の告知でjuice=juiceの映像が流れた時に「まぁああなぁああかぁあちゃあああん!!!」と全力で叫んでいる方がいて、様々な思いが今日ここに集っているということを知りました。

程なくして開演、会場に響くオーバーチュア。カントリーの単独ライブに来られたんだという喜びが、じわじわと自分の中を駆け上がって早くも感無量に。そこから終演までの間は、さみしさの入り込む余地がまったく無いほど1分1秒が楽しくて。

まんべんなく4色を交替で振ることにしようと行きの新幹線で一人会議をしてきましたが、結果的に青色を振っていることが多かったように思います。

夏ハロで、ひな壇に座りモニターを見上げる小関舞ちゃんの横顔に物憂げなものを感じたのは、今思えば未来を見ていたのかもしれません。今日の舞ちゃんはまず髪に高めの二つくくりを作って、(その時点でもうヤバいよね。) 衣装もカッコよく着こなしていて、とても幸せそうでした。写真集のお知らせをリアルタイムで聞けたのも飛び上がりそうなほど嬉しかったです。(ハロプロ現場は来年からジャンプ禁止になるそうです。) 鳴り止まぬ拍手に笑顔で応える小関舞ちゃんは、かつてアルゼンチンの聴衆を熱狂の渦に包んだエビータのように堂々たるものでした。「首を長くして待っていてくださいネ。」と言う小関舞ちゃんに、アヒャー!とこの顔→(>_<)になる、もりとちさん。これがおぜちぃさんなんですね。「ためらいサマータイム」の伸びやかでまっすぐな歌唱、ソロ曲の「元気者で行こう!」も控えめに言って最高でした。これを聴いて元気にならない人がいるなら会ってみたいものです。

次に山木さん。彼女は人を楽しませることが何より大好きですね。偉大なるエンターテイナー。優雅さの陰には、さまざまな不安や葛藤が隠されているような気がしました。大人でいなくていいんだよ、もう少し人に甘えていいんだよと、大きなお世話でしかないことを思ってしまいました。

一番お姉さんということで進行役を務めることの多い山木さんですが、実際のところこのグループを束ねているのは、もりとちさんではないかとライブを見ていて思いました。優れたバランス感覚と、守るべきものを絶対に守ることのできる強さを備えているような。さすがやなみんのお姉ちゃん。

そして、むすぶちゃん。序盤はカントリーのかわいい曲調が続いていたので、これがカントリーのむすぶちゃんかぁと朗らかに見守っていましたが、ソロ曲の「ガラスのパンプス」に入った途端、チャンネルがパチンと切り替わって。目に見えるほど強大なオーラを纏っていて。This is 船木結、まぎれもないスター。新曲「ずっとずっと」の振り付けがむすぶちゃんによるものと明かされた後の、いろんな感情の入り混じった複雑な表情が1週間経った今でも脳裏に焼き付いています。精魂を傾けて真剣勝負をしている人はこういう顔をするんだということを、これからもわたしは忘れないだろうと思います。

ステージ上の誰ひとり、表情に迷いはありませんでした。カントリー・ガールズを終わらせないために終わる。自分でも何を言っているのかよくわからないけれど、終演後に心に浮かんできたのはそういう思いでした。

 

アンコールで緑や黄色やオレンジや青を振る人たちは、ひとり残らずおだやかな笑顔を浮かべていました。やなみんがステージから見てきた景色はこんな風だったんですね。自分の存在がこんなにたくさんの人を笑顔にできるってどんな気持ちだったんだろう。やなみんがしきりに口にしていた「カントリー・ガールズ最高!」という言葉の真意を、前より少しは理解できたように思います。ここを卒業するということが、どれほどの覚悟を意味するかということも。 

アイドルが誰かに夢を与えるお仕事だとすれば、やなみんはきっと今日もどこかでアイドルですね。わたしもわずかでも誰かに夢を与えられるような存在でありたいと願って、日々を送っています。いつまでも心のアイドルでいてくれてありがとう。


思えば今年は、やなみんに始まり、道重さん、そしてカントリー・ガールズと誕生日当日をお祝いをさせてもらえて、自分としては出来すぎた1年でした。あれもこれも叶いすぎて、ご褒美というよりは数年後先までのプレゼントを前借りしたような。


日常にはこれからも予想もつかない困難や荒波が待っているだろうけれど、思い通りにいかないことは、思い通りにすればいいだけのこと。この世にはこんなにすばらしい場所があるんだと、教えてくれてありがとう。どんなことがあっても、今のわたしなら大丈夫です。

 

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不定期連載 さゆみんとわたし 第25回「希望」

東京へ向かう新幹線のホーム、電光掲示板を見上げると「のぞみ」という文字があり、舞台の主人公と同じ名前の乗り物に乗っていくのかとしみじみ思った。買ったパンを食べ終え、いま思い浮かぶ希望をノートに書き出してみることにした。壮大なものから些少なものまで。3、4個までいくとペンを持つ手が止まってしまった。

 

コットンクラブはいつの間にかホームの居心地で、建物に入るや否や帰ってきたなぁという実感が湧き上がってきた。公演のことを考える精神的な余裕を持てずに今日を迎えたけれど、そうそうこれこれ!と本能が喜んでいるのが分かってホッとした。

ステージに道重さんが姿を表すと、実在した!という驚きをまず覚える。何度見てもまったく慣れない。動いてる。踊ってる。振りかざす髪の動きまで計算されたような美しさにしばらく放心するのもいつものこと。

希と望という一人二役の演じ分けを意識していることが伝わってきたけれど、今日も道重さゆみ道重さゆみでしかないことが何よりもすばらしいと改めて気づかされた。道重さゆみでいることに一切手を抜かない。それ故に最強。

1公演目を観終えて、これは道重さん自身の物語なのかもしれないなと2公演目を観ると、また違った解釈ができた。夢を叶えるまでと、叶えてからの苦悶。フレー!フレー!さゆみん!と心の中でコールを入れている自分に気づき、フレー!なんて運動会でしか使わない言葉が自然と浮かんできたのがおもしろかった。これからもこの人と同じ夢を見ていきたいなと思った。

 

今日泊まるホテルに向かう道中、ここにいる人たちは誰一人わたしのことを知らなくて、どこに行っても何をしてもいいのかと思うと不思議な気持ちがした。部屋に入り、荷ほどきをしてシャワーを浴び、もう一度ノートを開いてみると今度は次々と希望が思い浮かんできた。そのうちの大きな一つ、「カントリー・ガールズの単独公演に入りたい」という希望がもうすぐで叶えられることは、心からありがたいと思った。ヲタ活に関しては、これでもう思い残すことはない。東京には欲しいものは何でもある。でも、わたしのことを誰も知らないこの街では、わたしの希望は叶わないなと思った。

他人と他人が歳月をかけていつの間にか替えの効かない存在になって、そういう奇跡みたいな普通を守っていきたい。不自由さや限界を感じることもあるけれど、そこを理想郷にしていきたい。それこそがわたしの人生の希望だと、教わった一日だった。

 

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山木さんとわたし

「どんなこれからも応援してます。」

「がんばるね、ありがとう。」

お見送りを終え、物販に並び写真を買った後もしばらく手が震えていた。1枚1枚香水をかけてくれたムエット(この紙がそういう名だとさっき教わった。)は、気がつくと手の中にあった。わなわなと、山木さんに言われたとおり「財布とか狭いところ」にしまった。家に帰ってから、Twitterで他の人がされていたようにジップロックに移した。

 

同じさゆヲタとして山木さんのことは自ずと知っていたけれど、本格的にマークし始めたのは、修学旅行先の京都で亀井絵里さんの聖地巡礼をしたというエピソードを耳にした頃だったと思う。やべぇ子がいる、と。(もちろんいい意味で。) それからカントリー・ガールズは「山木さんのとこ」と思うようになった。

2015年当時、大いに「さゆロス」をこじらしていたわたしにとって、7月13日には共に生誕を祝い、毎日変わらないブログにアクセスし、ことあるごとに道重さんの名を挙げてくれる山木さんは、大きな心の拠り所だった。翌2016年、突如更新されはじめたブログに隠された暗号に、一緒になってワクワクできたのも楽しかった。その一方でカントリー・ガールズは、嗣永さんの卒業、そしてハロプロ新体制と、大きな転換期を迎えようとしていた。彼女たちのこれからを見守っていきたいと思いはじめたのは、そこに親愛なる同志、山木さんがいたからだと思う。


思い起こせば、浅草寺のみくじ、六本木ミッドタウンのクリスマスツリー、京都のあぶり餅屋、鴨川デルタの亀石と、面影の残る彼の地へとわたしを誘ってくれたのも、山木さんの行動力だった。推しとは違う、もっと気の知れた距離感で山木さんはどんな時もそばに在り続けてくれた。その事に、卒業が決まった今はじめて気がついた。大好きな友だちが引っ越してしまうような、そんな気持ちの揺れかたがしている。


バースデーイベントの客席に着いたわたしは、ここにいてもいいんだろうか、という居たたまれなさでいっぱいだった。名古屋でもバースデーイベントが開催されることが知らされ、山木さんのイベントだったら絶対に楽しいだろうという信頼と、この火曜は祝日だから行けるのかという興味と、名古屋は日帰りしやすいという気軽さと、それだけでチケットをとった。ライトなファンが行ってもいいものか迷っていたけれど、「普段あまりカントリーのイベント行かないって方にも是非いらしてほしいな!」とブログにあったので、じゃあ行ってみようかと、ぴあ一般で購入した。その2週間後に、カントリー・ガールズの活動休止に関する一連のことが知らされた。

2019年10月22日。即位礼正殿の儀という歴史的な瞬間に世間の注目が集まった一日、わたしはここ名古屋で大いに会場を間違えていた。なんとか開演10分前に滑りこみ、涼しい顔でフォトスポットに並び写真を撮った。黄緑色のTシャツ、今回発売されたグレーのパーカー、バスツアーのオレンジ色のTシャツ、思い思いの服に身を包んだ人たち。仕事帰りかスーツの紳士もいたり、他の現場と比べて大人びた印象があった。(山木さんのイメージに牽引されているのかもしれない。) 

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照明が暗くなると同時に、客席にちらほらと黄緑色が灯る。ワルツのようなBGMが鳴り、袖より登場する山木さん。スッと手のひらを下から上へとあげ、皆に立つよう促す所作がどこかの国の君主のようで、服従したい衝動に駆られた。カントリー・ガールズに会える機会をあまり持ってこなかったせいか、同じ空間にいること自体がふわふわとして実感がなく、双眼鏡で覗くと22歳の山木さんは艶やかにそこに居た。

一曲ごとに自分の中での印象が変わっていき、だんだんと山木梨沙という人が分からなくなってきた。東京より少ない50分という限られた時間の中で出来るだけ多く歌を、という本人の希望でMCも台本に30秒と書かれていたり、かなりタイトな様子だった。山木さんが話している間、客席は独特な静寂に包まれていて、誰もが一字一句を聞き逃すまいとしているように感じた。「赤いフリージア」、「愛しく苦しいこの夜に」といった、さゅぇりファン垂涎ものの選曲が続く中、楽しさの奥にある喉がつかえるような寂しさが、曲が進んでもなかなか拭えなかった。

中盤にさしかかり、カントリーの活動休止と自身の卒業についての話題に。「カントリーのファンの人はほんとネガティブな人が多いから、ほっとくとすぐにネガティブな方向にいってしまう。ポジティブシンキングでいきましょう。」という言葉を聞き、この期に及んでこの人はまだファンの心配をしてくれているのか、と涙で視界がにじんだ。でも、やなみんならきっと泣かないだろうと思って、笑顔で見届けることを自分に誓った。そこで、何か憑き物が取れたように気持ちが楽になった。

特に印象深かったのは「咲き誇れ」。衣装が公開された時点から期待をしていたけど、この山木さんの歌唱を聴いて初めて歌詞が入ってきた感じがあった。演出、世界観、歌い回し、全てがぴったりだった。一刻も早くさゆヲタヲタの皆さんに届いてほしい。

気まプリも圧巻だった。わたしには愛ちゃんが、亀井さんが、ジュンジュンリンリン小春ちゃんが、見えた。一人でプラチナ期やってしまってる。どれほどこれらの曲を聴きこみ、歌い込んできたのか。ハロプロをまっすぐに大好きな気持ちに導かれてきた、一人の女の子のこれまでを思った。

そして謙遜しながらのラスト一曲。ライムグリーンに染まった「ラララのピピピ」。口に手を添え「梨沙ちゃんー!」と叫んだ。表情まで完コピしているのかな、と慌てて双眼鏡を手にしたものの肝心なポイントを見逃してしまい、わたしは何のためにここにいるのかと自己嫌悪に陥った。双眼鏡から見えた山木さんは心から楽しそうに笑っていた。客席へ手を振りながら舞台袖へと歩いて行くときにもララピピがかかっていて、道重さんのイベントに来ていたのだろうかという錯覚に陥った。

すごくさみしくて、すごく楽しくて。前に似た感情があったと思い出したのは、道重さんのモーニング娘。として最期の山口公演だった。

山木さんの教えてくれた行動力が、このララピピに立ち会わせてくれた。香水の香りはいつか消えてしまっても、時空を超える永遠の愛の形があるということを、わたしたちは知っている。山木さんもまた、そのことを体現してみせてくれた。わたくしたちは、道重一筋。

お見送りで何を伝えようと、公演の間じゅう言葉をずっと探していた。列はどんどんと進み、「最後なんで大阪から来ました!」と伝える前の男性にワシもやないかいと動揺しつつ、言葉を待ってこちらを見つめる目の前の山木さんに、思いの丈を伝えた。

不定期連載 やなみんとわたし 第4回「続・783-8181」

感情にフタをしていると後で一気に押し寄せてしまいそうで、溢れる前にここに小出しにしていこうと思います。思うままに、心の流れに沿うままに。

 

今日は日曜日で出かけるあてもなく、部屋の乱れは心の乱れということで、心の乱れを少しでも落ち着かそうと部屋を片付けていました。いつもの作業用BGMがどれもしっくり来ず、どんどんと心には暗雲が立ち込めて。

生きていく上で必要なものはそんなに多く無い方なのに、なぜその一つが奪われてしまうんだろう。2ヶ月なんて瞬きする間に過ぎてしまう。このタイミングで発表された背景には、どんな想いがあったんだろう。何を守ろうとして。

終いにはおろおろと泣いてしまい、どうにも気持ちが上向きにならないので、前に783-8181のコーナーに採用してもらった回(2018年11月25日放送)の只今ラジオ放送中を聴くことにしました。(「自分が何が好きなのか、何をやったらテンションが上がるのかを探れば、機嫌の回復なんてまじで秒。」という、きらめく星のなったんの言葉に基づく。)

 

ひさしぶりに聞いたやなみんの声。うまく言えないら行。立て板に水。声質。言い回しの癖。物事の捉え方。切り返しの早さ。

砂漠に雨が降るように、干し椎茸が水で戻されるように、やなみんの言葉によって、自分の中がじんわりとうれしい気持ちでひたひたになっていくのを感じました。

なやみんの解消法について、「私たちのまぁイベントだったり、来て頂いたりだとか、あとは映像見たりとかしてね、(中略) 自分にとってのいい方法でね、気分転換をして頂けたらいいのではないでしょうか。」と、ラジオの中でやなみんはとっくに教えてくれていました。

そのあと、もう一本好きな回を聴き、かわいさに心ゆくまで悶絶しました。(2018年12月2日放送。) 卒業後、蓄えがなくなってしまいそうで怖いのか、依存せずに自分の足で歩いていきたいと思ったのか、積極的にやなみんを摂取することはしないようにしていましたが、むしろどんどん摂取していくべきだと思いました。機嫌の回復がまじで秒。

 

結局、大好きという気持ちがぜんぶに勝ってしまう。

やなみんのことが大好き。

カントリー・ガールズのことが大好き。

それでいい。

その気持ちに向き合い、自分にとっていちばんよい形を求めつづけていくこと。これからもずっとずっと。バカみたいに思いつづけること。

未来の自分がうらやむ過去に、わたしは今いるんだということを存分に言い聞かせながら、この2ヶ月を慈しんでいきたいと思います。

 

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不定期連載やなみんとわたし 第3回「ためらいサマータイム」

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ライブビューイングの会場を後にし、普通に楽しめている自分にふと気がついた。7月に入った大阪公演しかり。

今日ここへ来るまでも、BEYOOOOONDSの「GIRL ZONE」を聴きながら2番の「忘れない 忘れない」の高難易度を歌うのは誰なんだと検索をかけ、(清野桃々姫さんぽい。)  残暑見舞いのように届いたカントリーの新曲を聴きこんだりと、いつの間にか立派なハロヲタに仕上がっている。

それは、今年始めの冬ハロに起因しているのかもしれない。1月6日の中野を皮切りに、福岡、大阪、岐阜と自分史上最大の遠征をしていく中で、自ずと現ハロメンに愛着が湧いてきた。

ことBEYOOOOONDSについては、一人一人知っていくほど箱推しにならざるを得ない。このグループに限ったことではないけれど、メジャーデビューに至るまでそれぞれのバックグラウンドがあり、オムニバス映画を観ているよう。今公演ではソロパートで西田さんと山﨑さんが大金星をあげた。わたしは自分と同じ関西出身の「プリンセスさやりん」こと江口"daisy"紗耶ちゃんの動画を見ては日々癒されている。サヤーズ・ブートキャンプに勤しむことも、「アツイ!」で腕で作ったバッテンを真似してぐいぐいしてみるのも楽しい。と言っても推しという感覚では無く、そこまで発展はしないように思う。(今のところ。)

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続いて、やなみんのいない各グループについて。

まずjuice=juice。パート割が変わることで曲の印象がグッと変わった。昔と今どちらが良いという意味ではなく、青とピンクを使わないで絵を描くと他の色味が強くのかと客観的に思った。タコが好きな子とワッフルが好きな子が入った。宮崎さん卒業間際の加入というタイミングに、娘。’14の12期と少し似たものを感じる。

 

次に、カントリー・ガールズ。もともと今年の夏ハロに入ろうと思ったのは、関西在住のわたしにとって小関舞ちゃんに会える機会が現状ハロコンしか無いからだった。やなみんのいないハロプロにどんな感情を抱くのかという不安もあったけれど、それ以上に小関舞ちゃんに会いたかったし、カントリー・ガールズを応援しに行きたかった。今会える機会を大事にしよう、ということも、やなみんが教えてくれたことだった。すがるような気持ちでオリックス劇場の昼夜を押さえた。

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大阪公演の時は船木結ちゃんが声帯結節の手術のためダンスのみでの参加で、カントリーきってのパワフルな歌唱力を持つ結ちゃんのパートを補うのはさぞかし大変だろうと思っていたけれど、自分が間違っていたことをパフォーマンスが始まってすぐに理解した。どんな困難荒波も、彼女たちの素晴らしさを打ち破ることはできない。ダンスに徹する結ちゃんはかえって凄味を纏い、「どーだっていいの」の結ちゃんの重要なパートを迫力満点に歌いあげた山木さんに心から拍手を送った。感動のあまり終演後にカレッジ・コスモスの握手券を入手し「カントリーめちゃくちゃかっこよかったです!」と伝えると、かっこいいと言われたのが意外だったらしく「ほんとー?かっこよかった?」と山木さんは驚いた様子だった。

今日のライブビューイングのMCで、橋迫鈴ちゃんもかっこよかった先輩に結ちゃんの名を挙げていた。(「船木?結?」と怪訝そうにする山木さんが面白かった。)

わたしの各メンバーの印象は、山木さん=さゆヲタの同志、結ちゃん=姪、森戸さん=やなみんのお姉ちゃん、小関舞ちゃん=ザ・アイドル。小関舞ちゃんは高嶺の花であるので、今日のライブビューイングで、ハラリとジャケットがはだけて肩が露わになった姿が大きなスクリーンに映し出された際には、声にならない声が不意に出てしまった。(同時に隣席の女子も悲鳴を上げていたので安心した。)

 

やなみんのいないハロプロをこれほど楽しめているのは、やなみんがそう思えるようにしてくれたからだと改めて思った。やなみんは変わらず心の中にいてくれているから、どんな景色も一緒に観ている感覚がある。今という時を、並走している感覚が残ったままになっている。

甘い夢を、これからもどうか見つづけられますように。

不定期連載 やなみんとわたし 第2回「長い夢」

夢を見た。

青空の下、だだっ広い芝生に集まるハロメンとファンたち。何やら集合写真を撮るということ。ハロメンのかたまりの外周の方に、やなみんの姿を認める。髪はひとつ結び。見た目は2018年前半ぐらいのイメージ。(夢の中ではそこにいることを別に驚きもしなかった。) やなみんの隣になぜか私の高校の同級生がいて、こっちこっちと呼び寄せられ自然と近づいていく形に。同級生と雑談を交わしながら、いつどう話しかけようかと気もそぞろに。ついにチャンスが到来し、さりげなく距離を縮め、周りを警戒しながらそっと話しかける。以下そのレポ。

 

わたし <Switch買いました。スプラしてる。

川ヤ。・v・。ナ <...ノートを一冊うめるのでね、けっこういっぱい。(視線を落とし、口をとがらせながら。)

わたし <...そ、そうだよね!ごめんね!(必死の謝罪。)

川ヤ。・v・。ナ <(スプラ )むずかしい?

わたし<はじめは難しかったけど、やってるうちに慣れたよ。やなみんも来年には、ね!解放やなみん!

川ヤ。・v・。ナ <解放やなみんw

わたし <ばいばいです!

 

目が覚めて朝食を食べながらも、なんでSwitchの話なんかしてしまったんだ...と自責の念に駆られた。

夢でも会えてすごくうれしかった。

 

前は、卒業コンサートのライブビューイングを見て帰って眠りについてから見た夢で、その時は会ったのではなくブログが更新されていた。

そこには「これからはペンライトをペンに持ち替えて、2色使ってみたり。」ということが書かれていた。(その日のうちに、紫と青のペンを東急ハンズに買いに行った。)  他には「カントリーでも敬語だったのはその方が楽だったから」とあった。juiceでタメ口が出てしまわないようカントリーでも敬語で通していた、ということだそうだった。(注:わたしの見た夢の話です。)

 

 

夢の話ほどつまらないものないけれど、できるだけ詳細に書きのこしておくことにしました。

 

次にまた、夢で会えたなら何を話そう。

今度は困らせてしまわないよう、ちゃんと用意しておこう。