カーネーション感想

聡子に負けないくらい泣いて、完全に鼻がつまって口呼吸しかできず。「泣くことのほどちゃう」という声がどこからともなく聞こえるような。

一人の生き方というより、その人が周りをどう愛したかのほうが記憶に残るドラマだった。

誰かを愛した分だけ、自分の周りに花を咲かせることができる。目に映る世界を輝かせることができる。

 

お母ちゃんについて

たくさんの見どころのある女性が登場する中で、わたしが一番憧れたのは麻生祐未さん演じる糸ちゃんのお母ちゃんだった。世間知らずのお嬢さん育ち、普段はぽーっとしているようで、いざという時は守るべき者をしっかり守れる強さも持っていて。何よりどこまでも優しくて。前に道重さんがラジオ番組*の中で「かわいい」より「かわいらしさ」がある人になりたいという話をしていたことを思い出した。わたしも糸ちゃんのお母ちゃんのような、かわいらしい人になりたい。(私が全話を通して最も好きなのは127話の善作さんにお酌をする場面でした。)

(*こんうさぴー420回 https://dai.ly/x29tfp2 18:48ぐらい〜)

末っ子について

同じ三姉妹の末っ子に生まれた身として、聡子に完全に肩入れする形で見守ってきた。全ての末っ子がそう感じるのかは分からないけど「自分が生まれる前の家族の記憶」という、どうしても手に入らないものがあって、そこだけ色の塗られていない塗り絵みたいな寂しさを末っ子はいつも携えてきた気がする。だから、聡子がずっと続けてきたテニスを辞めたいと話した時の「もう寂しい」という言葉。十何年分の重みをやっと外に出すことができたんやな、ってホッとして涙があふれた。

ロンドンに行きたいことを告げた時、皆からすると「この子急に何言い出すねん」という感じだったと思うけど、聡子にとっては全然急じゃ無かったよね。ずっと考えてきたことを、やっと言う時が来たというだけで。誰にもよう相談せんかったっていうのもすごくよく分かる。お姉ちゃんに相談するにも、どっちに?ってなるし、話したところで決めるの自分やし。

飄々としているように見えて実はしっかり周りを見てたり、実はほんとにただ飄々としていたりするよね。でも、なんだかんだでやっぱり末っ子は得だと思います。

 

おわりに

Twitterでおすすめ頂いたのと、祖母が小篠さんと同級生だったということを母から聞き、祖母が生きてきた時代を知ってみたいという思いとで見はじめた『カーネーション』。

岸和田在住の、今は高齢者住宅にいる叔母に会いに行くと「カーネーション見てる?」という話になり、そこから昔の思い出を聞かせてもらったりできたことも嬉しかった。(叔母は奈津ぐらい気高い。)

 

他ならぬ私も、祖母が残してくれた花の一つで、その愛が今も生きていることの証になるというのは、それだけでもう奇跡みたいなこと。

しかし、最後の最後まで全部救っていったのはすごかった。あーもっと一人ずつ感想書きたい。みんな大好き。思い出し泣きしそうなのでこのぐらいにしておきます。明日きっと目腫れるな。

 

見られてよかったです。

 

おおきに。