不定期連載 やなみんとわたし 第7回「困難荒波大歓迎」

カントリー・ガールズを好きになりすぎないようにしよう、と無意識に制御をかけている自分に気づき、錨のようにズシンと、心を重く深く沈めているものの正体がやっと分かった。

なるべく中庸でいることを良しとしてこれまで生きてきたけれど、今はもうぐっしゃぐしゃな気持ちで。でも、それこそがわたしがどれほどカントリー・ガールズを思っているかという証拠なんだろう。割り切れてたまるか、というのが正直なところ。今自分のためにできることは、このとっ散らかった感情をまず受け入れることだ。

ラストライブのLVには行かないことにした。家や仕事のことを考えたときに、カントリーを思うが故に、自分の周りの人たちを大事にしたいと思った。「それがあなたを考えることにつながる とそう信じてもいいですか」という谷川俊太郎の詩の一節が浮かんだ。無理に縁をたぐり寄せることの方が、きっと後悔をするだろうと思った。

幸いにも参加することのできた山木さんのバースデーイベント、カントリーの5周年イベント、アルバムのリリイベ、フォトブックの握手会と、ひとつずつ気持ちの整理をしてきたつもりだったけど、名残惜しくてどれも机いっぱいに広げられたままだ。きれいに終わることなんてできない。こんなに気持ちの収拾がつかないほど大好きになれる人たちに出会えて、一緒に過ごせてよかった。間に合ってほんとうによかったと、道重さんや、やなみんの卒業のときと同じことを思った。

誰かを思うことに終わりはない。好きになりすぎて何かを失うこともない。恐れずに、わたしなりのやり方で思いつづけよう。錨を上げて、荒波をこえていこう。